都内中古マンション「1億円越え」の現状
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2025年、中古マンション価格が1億円に迫る
2025年、東京都23区における中古マンションの価格上昇は、静かに、しかし確実に“1億円超え”という新たなフェーズに入ろうとしています。
東京カンテイの最新データによると、2025年3月時点で23区の中古マンション(70㎡換算)の平均価格は9,501万円。これは前年から約30%もの高騰となり、今後の推移によっては、早ければ夏頃に1億円の大台を突破する可能性が高まっています。
価格高騰の背景:土地不足とマネー流入
こうした価格上昇の背景には、いくつかの構造的な要因が重なっています。まず、23区内では新たに住宅を建てられる土地が極めて限られており、「供給不足」という根本的な問題が続いています。加えて、円安による建材や設備の輸入価格の上昇、建設業界の人件費高騰、そして国内外からの投資マネーの流入が、価格の押し上げに拍車をかけています。
特に、湾岸エリアや都心3区(千代田・中央・港)といった人気エリアでは、タワーマンションを中心に1億円を超える中古物件の流通が珍しくなくなってきました。こうした高額帯物件がマーケット全体の価格水準を引き上げている構図が見て取れます。
共働き世帯の増加とローン審査の緩和も後押し
近年の共働き世帯の増加により、世帯年収が底上げされ、住宅ローンの借入可能額が拡大しています。さらに金融機関によるローン審査の柔軟化が進み、「実需」と「投資」が交差するマーケットが形成されています。自己居住目的であっても将来の資産性を意識して購入を検討する人が増え、不動産が“住まい”であると同時に“資産”としての側面が強くなっています。
今後の価格動向を見据えたリスクと安心のポイント
金利変動リスクと賢い資金計画
確かに住宅ローン金利の変動は注意が必要ですが、今は多様なローン商品や返済プランも充実しています。自身の返済能力に合ったプランを立てることで、安心して購入を検討できる環境が整っています。
経済変動と柔軟な対応力
経済の先行きには不透明感もありますが、東京都心の中古マンションは長期的に見ても安定した資産価値が期待されるエリアです。ライフスタイルや市場動向に合わせて柔軟に対応できることが重要です。
海外マネーの流れが示す魅力と安定性
海外からの投資マネーは、東京の不動産市場の魅力を示すバロメーターとも言えます。グローバルな視点で見ても、東京は依然として資産価値の高いエリアとして注目されています。
購入判断のポイントは長期視点と計画性
「質を取るか価格を待つか」の悩みは誰もが抱えるものですが、ご自身のライフプランや資産形成を見据えた計画的な判断こそが、将来の安心につながります。専門家のサポートも活用しながら、納得できる選択をしていきましょう。
将来に強い住まい選びのために、今できること
不動産購入は大きな決断ですが、リスクを正しく理解し、計画的に備えることで安定した資産形成の基盤となります。東京都心の中古マンションは、今後も魅力的な資産として期待されており、「住まい」と「資産」の両面で満足のいく選択ができるでしょう。