住宅ローンの金利上昇にどう備える?借入額と手元資金の考え方
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住宅購入を検討する際、住宅ローンの金利が今後どう動くのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
変動金利を選ぶ場合には、現在の返済額だけでなく、金利が上がった場合の家計への影響も考えておく必要があります。
2026年10月16日現在、日本銀行の政策金利は1.25%程度となっています。
9月18日の金融政策決定会合で、短期金利の指標となる無担保コールレートを1.25%程度で推移させる方針が決まり、9月24日から適用されました。
今後も経済・物価・金融情勢に応じて政策金利を引き上げていく考えが示されており、住宅ローンを検討する際にも、金利の変化を踏まえた資金計画が求められます。[出典1]
住宅ローンの金利も、金融機関や商品によって異なります。
SUUMOの2026年10月の金利一覧では、変動金利の引き下げ後の例として、三菱UFJ銀行は年1.195%、みずほ銀行は年1.275%、三井住友銀行は年1.525%と掲載されています。[出典2]
これらは政策金利とは別の金利であり、申込条件や審査結果によって適用される金利は変わります。
物価上昇による生活費の増加も踏まえ、借入額や貯蓄にどの程度の余裕があるかを確認しておきたいところです。
今回は、これから住宅を購入する方と、すでに住宅ローンを返済中の方に向けて、金利上昇への備え方をご紹介します。
金利が上がった場合の返済額を確認する
同じ金利の上昇幅でも、借入額が大きいほど月々の返済額への影響は大きくなります。
現在の金利に加え、金利が段階的に上がった場合も試算すると、家計への負担を具体的に把握しやすくなります。
例えば、ご自身に適用される住宅ローン金利より0.5ポイント、1.0ポイント高くなった場合を比較する方法があります。
これは将来の金利を予測するものではなく、返済を続けられるかを確認するための仮定です。
住宅金融支援機構の住宅ローンシミュレーションなどを使い、借入額や返済期間を揃えて比較するとよいでしょう。[出典3]
「5年ルール」「125%ルール」があっても、利息は増える
変動金利・元利均等返済の住宅ローンには、返済額の見直しを5年ごとに行う「5年ルール」や、見直し後の返済額を従来の125%以内に抑える「125%ルール」が設けられている商品があります。
金融庁金融研究センターが公表するディスカッションペーパーでも、国内の変動金利型住宅ローンで広く採用されている仕組みとして説明されています。[出典4]
ただし、すべての金融機関や商品に適用されるわけではないため、契約内容の確認が必要です。
これらは毎月の返済額の急な増加を抑える仕組みであり、金利上昇による利息の増加を抑えるものではありません。
返済額が同じでも、利息に充てる割合が増えると、その分だけ元金の返済は進みにくくなります。
国土交通省の資料でも、金利の上昇幅が大きい場合には、返済額で払いきれない利息が「未払利息」として積み上がる可能性が示されています。[出典5]
毎月の引落額だけで判断せず、金利と返済額がそれぞれいつ見直されるのか、元金がどの程度減っているかも確認しておくと安心です。
住宅ローン減税と借入額は分けて考える
住宅ローン減税は、一定の要件のもと、年末のローン残高に応じて所得税などから控除を受けられる制度で、控除率は0.7%です。
借入限度額や控除期間は、入居時期、住宅の性能、世帯の条件などによって異なります。[出典6]
金利が低い時期には、控除を受けるために借入額を多く残すという考え方もありました。
ただし、金利が控除率を上回る場合や、借入額が制度上の限度額を超える場合には、借入を増やしても期待したメリットが得られるとは限りません。
減税の有無だけで判断せず、利息負担や実際に受けられる控除額を合わせて考える必要があります。
借入額を検討するときの基準にしたいのは、無理なく返し続けられる金額です。
マンションの場合は管理費・修繕積立金も含め、生活費や教育費、将来の貯蓄を確保できるかを確認しておきたいところです。
借入額を検討する際に確認したいこと
- 現在の金利での毎月の返済額
- 金利が0.5ポイント、1.0ポイント上がった場合の返済額
- 管理費・修繕積立金を含めた住居費の合計
- 生活費や教育費、将来の貯蓄に充てられる金額
- 購入後や繰上げ返済後に残る手元資金
繰上げ返済は、手元資金とのバランスを考える
返済を続けるための余裕を残しておく
すでに住宅ローンを返済中の方は、金利上昇への対策として繰上げ返済を考えることもあるでしょう。
ただし、利息を減らすために手元資金を使いすぎると、急な支出や収入の減少に対応しにくくなる点には注意が必要です。
日々の生活費に加え、金利上昇で返済額が増えた場合にも備えられる資金を残しておくと、家計の立て直しに時間をかけられます。
必要な金額は家族構成や収入の安定性、今後の支出によっても変わるため、ご自身の家計に合わせて検討することが大切です。
また、返済が難しくなったら自宅を売却すればよい、と考える場合にも注意が必要です。
売却によってローンを完済できたとしても、次の住まいを購入する費用や家賃が上がっていれば、住み替え後の負担が軽くなるとは限りません。
売却だけを前提にするのではなく、返済を続けられるよう備えておきたいところです。
住宅ローンは長期にわたる契約だからこそ、現在の返済額だけでなく、金利や収入、生活費が変わった場合も含めて考える必要があります。
これから購入する方は借入額と購入後に残る資金を、返済中の方は現在の返済状況と繰上げ返済に充てられる余裕を、改めて確認してみてはいかがでしょうか。
住宅購入や資金計画についてお悩みの際は、ウィル・ビーまでお気軽にご相談ください。
出典・参考資料
[出典1] 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)
金融市場調節方針の変更について
[出典2] SUUMO「2026年10月 住宅ローン金利一覧」(2026年10月6日公開)
2026年10月 住宅ローン金利一覧
[出典3] 住宅金融支援機構「住宅ローンシミュレーション」
住宅ローンシミュレーション
[出典4] 金融庁金融研究センター「住宅市場と金融システム・経済の関係を分析するモデルの構築及び当該モデルに基づくマクロ・プルーデンス政策の分析」(DP2025-7)
住宅市場と金融システム・経済の関係を分析するモデルの構築及び当該モデルに基づくマクロ・プルーデンス政策の分析
[出典5] 国土交通省「住宅ローン借入に際してのチェックリストイメージ」
住宅ローン借入に際してのチェックリストイメージ
[出典6] 国土交通省「住宅ローン減税」
住宅ローン減税
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