トイレの水漏れ。構造を知っていれば怖くない!3つのポイントを徹底解説

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普段生活している中で、毎日使うもの「トイレ」。
意外とその構造とメカニズムについて知っている方は少ないのではないのでしょうか? 毎日使うものですのでしっかりとメンテナンスをしないと、いきなりの水漏れや「先月より水道料金が高くなった」などの思わぬトラブルに繋がってしまいます。
今回は、「水回り」の中でも修繕や相談の多い「トイレ」にスポットを当てて、その構造、3つの水漏れ原因・セルフチェックポイントをご紹介します。

単純なトイレの構造(一般的なタンク型トイレ)

トイレの水を流すとき、レバーをひねることによって、タンク内に溜まっている水が配管を通して便器内に流れて行きます。タンク内の水が空になったあとは、自動的に給水管から水がタンク内に流れ込みます。自動的にタンク内に適量の水が溜まるメカニズムですが、電子センサーなどの機械によってではなく、極めて物理的な方法を用いています。

どのように給水しているか?

通常、タンク内に水が溜まっているときは、内部にある浮き球と呼ばれる部品(プラスチック製のこぶし大の球体)が水に浮いています。レバーをひねることにより、水が減ると浮き球は下に沈んでいきます。その際に浮き球と接着しているボールタップと呼ばれる給水管と接続している部品が連動して、給水弁が開き、水がタンク内に流れていきます。水が溜まってくると浮き球がまた浮き始め、連動してボールタップの給水弁が閉じて水が止まります。
水を流すときは、タンクと便器を接続している部分のゴムの蓋が開く事によって、タンク内の水が便器に流れていきます。ゴムの蓋はタンクの横のレバーと鎖などで連動しています。便器部分は排水管が床下にある場合、排水管を覆うように便器が上に接続しているだけの単純な構造です。

トイレの構造
出典:水道1番館

水漏れ・トラブル3選

日々入居者様からトイレの水漏れの修繕・トラブルのご相談をいただきます。その中で最も多いのが、次の3つが原因のものです。

①ボールタップの劣化・破損

ボールタップが劣化・破損しているため、ずっと水が流れる音がしている、止まらないという状態です。当然、ずっと給水弁が開いている状態となるので、水はタンク内に流れ続けてしまいます。

②フロートバルブ・鎖の劣化・破損

フロートバルブ(ゴム栓)が劣化しているため、水を流したあとに便器内に水が流れ続けてしまう、レバーが空回りして水が止まらないなど不具合が起きます。

③排水ソケット・床フランジの劣化・ズレ

排水管と便器の接続部分の部品が劣化していたり、ずれていたりすると水漏れが起き、便器と床の隙間部分から水がにじみ出てきます。

トイレのチェック

明日から実践! トイレセルフチェック

これまで、トイレの構造、水漏れポイントをご紹介してきましたが、セルフチェックポイントについてご紹介します。 さっそく実践して、急な水漏れに備えましょう。

セルフチェック① 便器内の水の動きを確認

水漏れが起きていると、タンクから便器内へ水が少しずつ流れている状態になります。この場合、タンク内の部品が劣化して、不具合が起きている可能性があります。先月よりも水道料金が上がったなと感じた場合は、このポイントを疑いましょう。

セルフチェック② 便器と床の隙間を確認

トラブル3選でもご紹介しましたが、隙間が濡れている場合、高い確率で便器と排水管の接続部分の不具合であることが多いです。また、掃除をしても下水臭や悪臭が取れないといったトラブルも、この箇所が原因であることが多いです。改善方法としては、便器を外して部品を交換するなどの方法が取られます。

セルフチェック③ レバーの動きを確認

レバーの動きが悪い、もとに戻らない、空回りしているなどの不具合の場合も水漏れ・水道料金の増加などに繋がります。単なる劣化と見過ごさず、修理を依頼しましょう。

この記事を書いた人

田井 捺記 宅地建物取引士・既存住宅アドバイザー・消防設備士乙種第4類

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