賃貸物件の管理会社が入居前にチェックしていることは?
- 賃貸管理
一般的に賃貸物件の管理会社は、退去後、そして工事や掃除が終わった後の最終チェックを行ってから入居者に鍵を渡します。
この最終チェックを、当社では「入居前チェック」と呼んでいます。簡単に言うと入居者が入居する前に部屋に問題がないか、確認することです。
ここでどれだけきちんと確認をしているかによって、入居者の満足度が変わるので、手を抜いてはいけない仕事でもあります。
賃貸管理における入居前チェックの重要性
入居前チェックを行う目的は入居後、入居者様が快適に住んでいただけるようにするためです。
通常、前の入居者が退去した後、部屋のクリーニングや修繕を行います。ただ、業者によっては仕上がりにバラつきがあることもあるし、完成から時間が経った場合は当初と状態が変わってしまうこともあり得ます。なので、管理会社がオーナー様に代わって、入居者様に引き渡せる状態かどうかを確認するのです。
引越しが終わったばかりの忙しい時期に、部屋の不具合が発生すると、せっかくの新生活も嫌な気分になりますよね。そうならないためにも、きちんと確認をする必要があります。
管理会社の入居前チェックリスト
それでは、どんな部分を実際にチェックしているのか、見てみましょう。
入居前のチェックポイント
これは実際ウィル・ビーで行っている入居前チェックリストの一部です。当社が心掛けているチェックポイントは、下記の2点です。
- 入居者様目線でチェックすること
- 不具合があったら、現地を離れずに本部へ速やかに連絡すること
実際、これから「自分がここに住む」という気持ちで確認をしていくと、細かい不具合にも気が付きやすくなります。
例えば、シューズボックスの奥にほこりが溜まっていないか、カーテンレールがグラグラしてないか、壁紙クロスに剥がれはないのか、換気扇はちゃんと作動するのか…など、様々な部分に目が届きます。
また、不具合を早く見つければ見つけるほど、早期解決できる可能性も高くなります。
入居者様とオーナー様に迷惑をかけないためにも早く対応するようにしています。
管理会社が行う入居前チェックリスト
チェックリストは管理会社によって異なりますが、当社では主に「物件概要書」と「入居前物件チェックリスト」を使って確認をしています。
物件概要書は、物件に関する基本的な情報をまとめたものです。
まずは、物件概要書をつかって部屋の設備だけなく、共用部も併せて物件情報と相違がないかをチェックします。
そして写真をくまなく撮っていきます。これは原状回復をめぐるトラブルに対応するためにも必要になります。
また、設備の品番を控えておくことで、実際現地に行かなくてもすぐに修繕の対応ができるようになるので、
迅速な対応のためにも必ず写真を撮っておきましょう。
物件概要書
基本情報 |
間取り、間取りの内訳 方位、面積 |
---|---|
建物設備 | オートロック、宅配ボックス、エレベーター、防犯カメラ、ゴミ置き場の場所 管理人の有無、駐輪場・駐車場、メールボックスの番号など |
通信設備 | ネット回線の差込口、電話線差込口、光ケーブルの有無、インターネットが無料の物件なのかどうか |
ライフライン | 電気の容量、ガスの種類、水道の種類 |
専有設備 |
インターホン インターホンの種類、オートロックと連動しているのか |
水回り システムキッチンなのか、コンロの種類、何口コンロなのか 独立洗面台の有無、浴室は追い炊きや浴室乾燥機が付いているのかどうか トイレは温水洗浄便座なのか、ユニットバスなのか 24時間換気 |
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床 フローリング、フロアタイル、畳、クッションフロアなど |
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備品 エアコンや照明器具、収納の場所 電球が切れてないか 防犯シャッターやセコムなどのセキュリティーの有無 |
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その他 | 残置物の有無、注意事項など |
入居前物件チェックリスト
これは、物件概要書より細かい部分を確認するために作られたものです。
目視と実行で分けて、実際手を動かしながら、問題がないか確認していきます。
賃料の回収や建物の清掃なども自ら行うことになるので、入居者と直接やりとりすることが多くなります。自己管理を行うことで、初めて賃貸経営をする方にとっては勉強になることも多いでしょう。
管理業務を通じて賃貸経営に役立つスキルを身に付けられることも、物件を自己管理する大きなメリットです。
ただし、自己管理の場合は賃貸経営の全てを自分で行うことになるので、オーナーの負荷が非常に高くなります。
賃貸経営を副業として始めたい方や、トラブルに対して即座に対応するのが難しいという方にとっては大変な管理方法です。
逆に、物件が自宅から近く、入居管理が本業やプライベートに支障を与えなければ、自己管理を行うメリットはより大きくなります。
自己管理は自分が所有する賃貸物件に特に愛着を持っていて、すぐにトラブルに対応できる環境のある方に向いている方法といえます。
主に行っていることは以下の通りです。
共通して確認するポイント | 壁紙クロスや床、巾木、ドアなどの汚れや傷などがないか確認 |
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特に角々にホコリ・汚れがないか指で触って確認 | |
水回りは出入口、根本、連結部など漏水がないか確認 | |
キッチン、浴室、洗面台など、水回りの排水溝はラップをして、臭いがあがってこないようにする | |
照明器具が点灯するか確認 | |
ドアや窓、収納などの開け閉め鍵がかかるかどうか | |
共用部 | メールボックスにあるチラシや前入居者様の郵便物を回収し、空にする |
掲示板に去年の書類がないか確認して持ち帰る | |
玄関 | インターホンが正常に動作するかベルを鳴らす。玄関ポストにチラシがある場合は空にする |
洗濯機置き場 | 防水パンに汚れや破損はないか、エルボ管の有無水道は蛇口と給水管から漏れがないか、水を流しながら確認 |
トイレ | ウォシュレット、リモコン、換気扇の操作便器にラップをかける |
浴室 | 鏡のウロコ、全てのコーキングに汚れやカビがないかお湯張りや追い炊き・乾燥機能が付いている場合は実際操作するシャワーフックや棚、他折り掛けにぐらつきがないか、破損はないか |
独立洗面台 | 照明が正常に点灯しているか、両サイドの床・壁に汚れはないか、歯ブラシ立てに汚れはないか等をチェック |
キッチン |
排水口に菊割れゴムが置いてないか、汚れやカビがないかをトラップを外して確認 レンジフードの汚れや動作を確認コンロつまみをまわし、浮きや緩みなどがないか確認 |
なかなかのボリュームなので、1R・1Kの場合でも最低30分〜、1LDK、2LDKのような広い物件だと1時間以上かかることもあります。
入居者様が快適にすごせるお部屋になるように、日々アップチェックを行っております。
賃貸物件の管理にお困りのオーナー様へ
このように、入居前チェックには時間と手間がかかりますので、引渡しまでに時間に余裕を持って行うことをおすすめします。
オーナー様ご自身で賃貸管理をされている場合は、管理する個数が増えると対応に追われることがあります。
その時には是非、目黒区、世田谷区の、渋谷区で賃貸物件の管理をしている当社までお声がけください。