物件を購入したら知っておきたい、サブリース契約の利点と問題点

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1R、Kタイプの投資物件を新築で購入するとき、購入後に賃貸物件として運営をしていくとき、「サブリース」を不動産業者、または関連業者よりおすすめされるケースが多いと思います。
サブリース契約とは、オーナー様が不動産業者へアパートの入居者募集や管理などを丸ごと任せ、不動産業者はそれを入居者に転貸(又貸し)する、という管理形態です。

そんなサブリースですが、制度として多くの問題点を抱えていることをご存知でしょうか?
2020年6月に成立された法改正の内容などを含め、利点と問題点をご紹介いたします。

1. サブリースの利点とは

サブリース契約の案内では「30年一括管理!」「契約期間中は賃料保証で安心」など、所有者様にとってメリットになるポイントが多く書かれています。

基本的には次のことが利点となります。

  • 全てを不動産業者へ任せられるという点
  • 免責があったとしても、人気のエリアでは空室リスクも少ないため、毎月設定された賃料を受け取る事ができ、資産形成を行う上でリスクを考えずに構成できる点

また、原状回復工事など毎月の少額積立をすることで、入居者の退去後、所有者様の負担が単発で発生することを避ける事もできるプランを設けている会社もあります。

1. サブリースの利点とは

しかし、実際にその契約内容を詳しく見てみると、いわゆる免責期間や、借主となる不動産業者からの解約条件、賃料改定など様々なリスクが隠れていることが多いのです。

2. サブリースの注意すべき点

「契約から2ヶ月間は免責期間」「転貸人(実際に入居される方)退去後から2ヶ月間は免責期間」など、契約書によく目を通すと、このように賃料が入ってこない期間が設けられていることが一般的です。

「空室リスクを回避する為にサブリースにした」という声もよく耳にしますが、実際は募集期間が設けられているため、サブリース以外の管理契約と大差がなくなります。
ただし、通常の空室期間が3ヶ月以上かかるような賃貸の需要が低いエリアでは、期間が区切られていることが安心材料になるため、エリア需要を見極める必要があります。

また、一度任せれば出費が無いからサブリースを選択する、ということも実情とは異なります。共用部のメンテナンス費用(電球切れや設備の故障)、転貸人退去の際に貸主として負担すべき通常使用の損耗、劣化部分の工事費用などは、他の契約形態と同じように、サブリース契約でも所有者様が負担することになっているのが一般的です。

契約内容にもよりますが、上記を知った上で所有者様から解約しようとしても、かんたんには契約解除できないことも現実です。

2. サブリースの注意すべき点

3. サブリースの問題点

前項のお話のとおり、所有者様にとってリスクになる部分が、契約内容に多数存在するにもかかわらず、事前に所有者様へしっかり認識していただくことをせず、サブリースで契約すると全てが安心!と勘違いさせるような宣伝文句で勧誘している不動産業者が多く、契約後に苦い思いをされる所有者が増えていました。

そのため、不当な勧誘の禁止や、重要事項の書面での説明義務をサブリース事業者に課す法律が2020年6月に成立しました。
内容を簡単に説明すると「所有者様へリスクとなる内容を事前に説明した上で、所有者がリスクを理解し、承諾してから契約を締結しなければならない」というものです。
普通に考えれば、事前にきちんと説明を行うのは当然のことであり、このような法律ができること自体が不自然に感じてしまいますが、悪意を持ってサブリース契約をさせようとする不動産業者がいかに多かったか、という事情も読み取ることができます。

まとめ

いろいろと書かせていただきましたが、けしてサブリース契約そのものが悪いわけではなく、契約内容を明確にご理解いただいたうえで、所有者様が納得のいく内容で契約するのであれば、なにも問題はありません。

ただし、サブリース以外の一般的な賃貸管理契約も比較したうえで、ベストな契約は何かを考えて選ぶ必要性は、長期的に安定した賃貸運営をしていくためには欠かせません。
当社では賃貸管理を約20年間行ってきた経験がありますので、所有者様のご希望に沿ってベストな賃貸管理をご提案できます。
どうぞ何なりとご相談下さい。

この記事を書いた人

廣瀬 大輔 宅地建物取引士・既存住宅アドバイザー・消防設備士乙種第6類・第1種消防設備点検資格者・第2種消防設備点検資格者