都内VS地方 投資不動産物件を検討する際のポイント

  • 賃貸管理
  • 売却

現在、引き続き東京都内の地価が高騰しています。不動産投資物件の価格も高騰の一途をたどっていて、これから不動産投資を始めようという方にとって、なかなか手が出ないのが現状ではないでしょうか?
また、高額になってくると金融機関から融資の承認をもらうのも難しくなります。そのような市況の中、地方都市の不動産物件が、投資の対象として注目を集めてきています。
今回は、都内と地方それぞれでどのような特徴と投資のメリット、デメリットがあるのか紹介していきます。

都内の投資物件のメリットとデメリット

今後、人口減少にともない、公共施設、日常の買い物ができる場所、病院などは、人口の集中する都市部において充実していくと予想されます。地方都市の場合は、逆をたどります。

衣食住の「住」である住宅についても、人口が集まってくる=需要がある、ということになります。また、最近の総務省の統計調査では、全国で最も持ち家率の低い都道府県のNo.2は東京都であり、統計からみても、都市部が賃貸物件の需要が高いエリアであるとわかります。
東京都の不動産投資を購入するメリットは、稼働率が高く、賃料収入も安定しているので、利回りは小さいものの、地方の物件と比べると安全な投資先となる点です。
不動産投資は、株式投資などと異なり、日々の変動がないため、稼働率や賃料回収などを適切に管理していれば、リスクを最小化した上で運用することが可能です。
デメリットとしては、需要が常に高い分、仕入れにかかる価格も高くなるという点です。

都内の投資物件のメリットとデメリット

地方都市の投資物件のメリットとデメリット

地方の投資物件について見ていきましょう。都内の物件と比較した時のメリットは、仕入れの価格が安く、利回りが高くなる傾向がある点です。
逆にデメリットとしては、ずばり「空室リスク」です。地方エリアによりますが、東京都内よりも、賃貸ニーズも少ないことから、入居者に好まれる物件でないと、空室期間が長引くことがあります。次の入居者が決定するまでの期間は「無収入」となってしまうのです。また、周辺の競合物件により、最終的に賃料を調整しなければならないケースでは、利回りが下がるという状況になる可能性もあります。

地方の投資物件については、空室リスクの少ない「魅力的な物件」をどのように選定するのか、という点が購入時の判断軸となります。このポイントを見極めるためには、そのエリアで部屋探しの仲介を中心にしている不動産業者に対してヒアリングすることが有効です。
個別特性を十分に把握し、購入予定の物件の間取り、築年数、室内設備に対して、実際にニーズがあるかという点が重要なポイントとなります。また、購入後の工夫(リフォームなど)で実際のニーズに近づけられるのであれば、それも一つの方法です。
繰り返しになりますが、現場の「お部屋探しの不動産営業マン」からどれだけ多くの情報を収集して結論を導きだせるかという点が一番大事です。

地方都市の投資物件のメリットとデメリット

東京 vs 地方都市、どちらの投資物件を購入すべきか

結論づけることは難しいですが、このような判断軸はいかがでしょうか。

  • A. 地方物件 ⇒ 高利回り、ハイリスク
  • B. 東京都内物件 ⇒ 低利回り、ローリスク

Aの選択肢は、既にいくつかの投資用不動産物件をお持ちである方におすすめします。地方の物件でリスクが発生した際、他物件でリスク分散ができる状況が整っている方であれば、1つの物件で減収しても他の物件で補填ができるため、その間になにかしらの手段を講じる時間と資力があるからです。

東京 vs 地方都市、どちらの投資物件を購入すべきか

地方都市物件の方が、入居者が集まりやすいポイントをどのように見抜くのか、魅力的な物件に作りあげられるのかという点に工夫の余地があります。魅力的な物件を作り上げられる、というチャレンジ精神旺盛な方には、地方物件への投資も考慮されてはいかがでしょうか?
逆にBをお勧めするのは、これから不動産投資を始めようという方です。もともとニーズのある都内では、物件そのものに人が集まってくるため、地方都市の物件に比べて工夫が必要ありません。
都内か地方かについて簡単な結論は出せませんが、上記のようなポイントが投資先を選定する一助となればと思います。

この記事を書いた人

廣瀬 大輔 宅地建物取引士・既存住宅アドバイザー・消防設備士乙種第6類・第1種消防設備点検資格者・第2種消防設備点検資格者

人気物件ランキング