買ってはいけない!?空室になりやすい投資用不動産の間取り3選

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投資用の不動産物件が資産として機能するためには、まずは入居者に借りてもらうことが重要です。
入居者にとって魅力的な物件とは、立地条件や築年数、外観などの見た目、設備の充実度など、さまざまな要素によって決まります。
しかし、ここで忘れてはならないのが「間取り」です。間取りは、お部屋の使いやすさを大きく左右します。
一見、販売図面だけではイメージしにくいかもしれませんが、これが実はとても重要なのです。 私たちは普段、お客様の賃貸のお部屋探しをさせていただいているため、「この間取りはちょっと...」というお声をよく耳にします。 そこで、本日は特に単身者向けの物件に焦点を当て、上記のようにお客様から懸念されることが多い間取りを3つのタイプに分けてご紹介いたします。

1.幅が狭く奥行のあるお部屋

幅が狭く細長い部屋

販売図面上では、このタイプの部屋はあまり気にならないかもしれません(極端に細長い部屋は別として) しかし、実際に物件を見に来るお客様の反応を見ていると、家具の配置に困り、その結果、他の部分が良くても契約を断念してしまう方が多いのです。
そこで、販売図面を確認する際には、特に部屋の幅に注目してみてください。 目安になるのが、ベランダ・バルコニーへ出る窓の横幅です。窓が既製品であれば、約1.7〜1.8mが一般的な幅です。
これを基準に、部屋全体の幅がどの程度になるのかを確認してみましょう。

また、部屋の寸法が気になる場合は、その不動産の販売担当者に間取り図の寸法を確認してみてください。
単身者用の部屋としては、目安としては最低でも幅が2.5m程度ないと、お客様から見て部屋が細長く感じられてしまうのです。
築年数が新しく設備が充実している物件も、部屋の形状が良くないと、それが決定的なネガティブポイントになり、収益にも大きく影響してしまいます。

2.魔のカウンターキッチン

カウンターキッチンのあるワンルーム

次にご紹介するのは「カウンターキッチンの導入」についてです。
20年前あたりから、ワンルームタイプのお部屋でも、カウンターキッチンが導入されるマンションやアパートが増えました。カウンターキッチンのメリットとしては、お料理をしながら子どもの様子を見ることができたり、家族との会話が楽しめる点が挙げられます。 そのため、一般的にはファミリー向けのマンションに設置されていました。
しかし、近年では単身者用のお部屋にも導入されることが増えています。 理由としては、デザインの良さや、お料理をしながらテレビを見られること、そしてペットを飼っている方はペットの様子を見られるといったメリットがあるからです。

ただし、カウンターキッチンを導入するには、十分なスペースが必要というポイントを忘れてはいけません。
たとえば、6畳のワンルームタイプのお部屋にカウンターキッチンを設置しようとすると...
ご想像の通り、カウンターキッチン以外のスペースが極端にせまいお部屋が生まれてしまうのです。
私たちも、このような間取りのお部屋をいくつも見てきました。 販売図面を見て、「カウンターキッチンがあるとお洒落で入居者がつきやすいのではないか」と思う前に、カウンターキッチンに対応できる広さがあるのかを必ず確認してください。
目安としては、一般的な長方形のワンルームであれば、約25㎡以上の専有面積(部屋の広さ)があれば、カウンターキッチンが設置されていても手狭には感じません。

3.角(かど)がある部屋

角が狭い部屋

最後に、私が一番やっかいだと感じる間取りについてお話しましょう。 それは、「角(かど)がある物件」です。角が鋭角(狭い角度)であるほど、お客様が選びにくい物件となってしまいます。
なぜそうなるのかというと、販売図面上では広い面積が記載されるため、スペースが十分にあるように見えるのです。しかし、実際には使える有効面積が小さくなりますので注意が必要です。
具体的には、角の鋭角部分には家具や家電が置きにくく、何も置けないデッドスペース(使えない空間)ができてしまいます。
もし、お部屋の一辺に角があるだけであれば、お部屋全体の形状によっては、まだ何とかなるかもしれません。 一方で、多くの角がある場合、限られた中央のスペースで生活をすることになってしまいます。

これは、販売図面を見る際に、多くの方は、あまり気にされないポイントかもしれません。
しかし、実際にお客様を内見にご案内すると、滞在時間も短く、すぐに候補から外されてしまうということがよくあります。
だからこそ、物件選びの際には、角のある部屋の間取りに注意してみてください。
販売図面だけでなく、実際の生活を想像しながら、有効な生活空間がどれくらいあるのか、しっかりと確認することが大切です。

まとめ

今回のお話しはいかがでしたでしょうか。間取りは、投資物件を選ぶ上で非常に重要な要素です。 自分が住むという視点で物件の間取りを見てみると、新たな気づきがあるかもしれません。
賃貸でお部屋を探すお客様は、投資家の皆様が考えている以上に、細部にまで目を向けています。 間取りのチェックは、長期的に安定した資産運用を目指す上で、決して軽視してはいけません。
「本当にこの間取りで大丈夫なのか?」と疑問を感じたら、ぜひ当社へご相談ください。
不動産のプロの視点からのアドバイスなども含め、ご相談に応じさせていただきます。

この記事を書いた人

高島 由衣 宅地建物取引士・住宅ローンアドバイザー・既存住宅アドバイザー

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