意外と知られていない? 「避けるべき間取り」とは

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自宅ではなく「投資用」としてはじめて購入した物件。立地もよく、条件も悪くない物件なのに、最初の借主が退去してから、なかなか新しい人が入居してくれない……。
上記のようなことで悩まれるかたが多くいらっしゃいます。さまざまな原因が考えられますが、理由の1つとして物件の「間取り」に問題がある場合があります。
今回のコラムでは、賃貸ニーズを把握している当社ならではの「この間取りや設計はお客様にご紹介しづらい」というポイントをご紹介いたします。投資用不動産を探されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

こんなお部屋は紹介しづらい?避けた方がいい間取り

1.室内の目立つ場所に柱がある

室内の目立つ場所にがある場合、図面上では十分な広さがあるように見えても、実際に部屋に行ってみると、家具・家電を置く際に思っているよりも邪魔になることが多くあります。
特にベッドなどの大きい家具は、柱があって壁際に置くことができない場合、他の家具を置くスペースを削って設置することになります。結果として、広い家もせまく使わざるをえないことになります。
また、室内の柱はインテリアの妨げにもなり、お部屋探しで内覧されたお客様が「家具をどのように配置してよいかイメージがつかない」として断念されることもあります。
柱は間取り図にサイズの表記があることがまれで、実際に室内に入ってみないとわからないことが多いです。そのため物件購入後に「特に物件に問題はないはずなのに、なぜ人がこないのか?」と悩まれることになるでしょう。
竣工時のパンフレットなどで柱の寸法が入っている間取り図を確認するなどして、事前に確認する事をおすすめいたします。

2.長方形のお部屋の「ど真ん中」に扉がある

お部屋に家具・家電を配置することをイメージしたとき、室内の「中心」に入室のための扉があると、それだけでデメリットになりえます。
最も問題なのは、扉の開閉する範囲にはものが置けないということです。部屋の中心に扉がある場合、部屋の隅にある場合と比べて約2倍の開閉範囲を必要とします。さらにその周囲にはものが置けないので、有効に使えるスペースがさらに狭くなってしまいます。

長方形のお部屋の「ど真ん中」に扉がある

お部屋探しのお客様は、多くは今持っている自分の家具や家電をどう設置するか?というイメージを持ちながら内見にこられます。
その際、例えば少しでも長さのある家具や大きい家具をお持ちだと、この扉が障害になりインテリアの配置イメージができず、断念してしまう……というケースが多々あります。
お扉の位置は家具がない状態や図面上だとデメリットに気づきにくいかもしれませんが、実際に住むイメージをもって確認してみると気付きやすくなります。

3.意外と盲点になるカウンターキッチン

最近の1Rのマンションでは、見栄えとデザインのためにカウンターキッチンを設置している物件も増えてきています。 家族向けでは一般的になってきているカウンターキッチンですが、1Rの場合はバーカウンターのようなおしゃれな雰囲気を演出できる、お部屋のプラスポイントとして設置されていることが多いようです。
部屋に奥行きがある場合は問題ないのですが、正方形に近い、奥行きの浅いお部屋でもカウンターキッチンが設置されていることがあります。
この場合、単純に室内の有効スペースがせまくなってしまい、見た目よりも使い勝手の悪さから、逆にお部屋の悪印象を与える原因になってしまいます。

盲点になるカウンターキッチン

こちらも販売図面を見ただけではピンとこないポイントかもしれませんが、使い勝手は住む方にとって非常に重要なポイントとなります。カウンターキッチンのある物件の場合は、お部屋に十分な奥行きが確保されているかどうかをしっかり確認しましょう。

まとめ

どの間取りも販売図面上では気付きづらい点があり、また自分が住んだことのない広さのお部屋だと、住んでいるところをイメージするのも難しい場合が多いと思われます。
当社では、賃貸物件の取扱を20年以上行ってきた経験から「どんな間取りがお客様に人気があるのか」「どんな間取りが避けられるのか」の知識・ノウハウを持っております。
また、これから1棟収益物件を建築予定の所有者様にとっても、安定した収益を保つために「間取り」は重要な点となります。設計会社に任せきりにせず、かならず所有者様側での詳細なチェックが必要です。
1R・1Kの投資用不動産を検討される際やどんな間取りを作っていけば良いかお悩みの際は、ぜひ当社へご相談ください。

この記事を書いた人

廣瀬 大輔 宅地建物取引士・既存住宅アドバイザー・消防設備士乙種第6類・第1種消防設備点検資格者・第2種消防設備点検資格者