不動産を購入したときの契約の流れは?
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購入したいと思える不動産が見つかったら不動産会社に申し込みを行い、売買契約を結ぶことになります。しかし、契約までどのような流れで進んでいくのか想像ができず、不安を感じる人も多いのではないでしょうか?
本記事では不動産を購入したときの契約の流れを解説します。どのような手順で行われるか把握しておくことで、実際の契約時にもスムーズに対応できるため、ぜひ参考にしてみてくださいね。
契約当日の流れ
契約の当日には、不動産会社が契約書を交付し、買主が手付金を支払うことで売買の約束を行います。契約は不動産会社の事務所で行う場合がほとんどで、所要時間はだいたい1〜2時間程度です。想定よりかかる場合もあるので、時間に余裕を持っておきましょう。
実際の契約当日の流れについてご紹介します。
売主と買主の顔合わせ
最初に行うのは不動産の売主との顔合わせと挨拶です。売主には内覧会で会っている場合もありますが、契約の際に正式に顔合わせを行います。家族全員が納得して物件を購入するためにも、可能であれば家族揃って参加しましょう!
ちなみに、買主は購入する物件の重要事項説明を受けるために、売主より早く到着するよう指示されることが多いです。
重要事項説明
契約の前に必ず重要事項説明が行われます。重要事項説明とは、売主と買主の間で誤解や認識の違いが起きないように、取引する不動産や契約についての重要な内容を説明することです。重要事項説明は必ず宅地建物取引士(宅建士)が担当し、説明の内容が記載された重要事項説明書が渡されます。
重要事項説明を受け、特に疑問点やおかしい点がなければ書類に署名と捺印をします。サイン済みの重要事項説明書は「宅建士からの説明に納得した」という証拠になり、重要事項説明に関することを理由に契約を解除することができなくなります。
重要事項説明の内容をよく理解し、少しでもわからないところがあればすぐに確認することが大切です。
契約書の確認と署名・捺印
重要事項説明が終わったらいよいよ契約に移ります。契約書を交付されるので、内容について売主と買主どちらも問題なければ署名・捺印を行います。
契約書の内容は当日までに不動産会社から説明を受ける場合が多いです。取引する不動産の情報や購入代金、支払や引き渡しの時期など、記載されている情報に間違いがないかよく確認しておきましょう。契約書にサインすることで正式に契約が結ばれます。
また、契約書は印紙税の支払いが法律で義務付けられているため、収入印紙の貼付が必要です。忘れないように注意してくださいね。
購入する不動産が建物の場合、契約書と一緒に付帯設備表を渡されます。建物に置かれている設備、故障や劣化の状況など、引き渡し時の設備状況が記載されているため、後から「聞いてなかった!」とならないようにしっかり目を通しておきましょう!
手付金の支払い
契約を結んだ後は、契約成立の証拠として買主から売主へ手付金を支払います。手付金の額は一般的に売買代金の10%が相場で、支払いは現金か小切手で行うのが一般的です。なお、売主が不動産会社の場合、売買代金の20%以上の手付金を買主に請求することはできません。
また、手付金は解約手付としての役割も持っています。解約手付とは、どちらかが契約を解除したいと思ったときに買主が手付の放棄、売主は手付金の倍の金額を買主に返還することで契約を解除できるというお金のことです。
当日の持ち物
つづいて、契約当日に必要な持ち物をご紹介します。すぐに用意できないものもありますので、早めの準備を忘れないようにしましょう。
免許証やパスポートなどの本人確認書類
契約のために本人が確認できる書類が必要です。
実印
夫婦で共有名義にするときはそれぞれの実印が必要です。
印鑑証明書
夫婦で共有名義にするときはそれぞれの印鑑証明書が必要です。原則的に住民登録している市区町村の役所で発行することができます。コンビニで証明書を受け取れる自治体もあります。
委任状
本人が契約に参加できない場合のみ必要になります。
収入印紙または印紙代
契約書を作成するときは契約金額の額面に応じた金額の収入印紙が必要です。
手付金
契約を結んだ後に買主が支払います。
銀行の手続き
住宅ローンを利用する場合は銀行で手続きが必要です。契約を結ぶ前に事前審査を済ませておき、契約後に本審査を依頼して最終的な承認を下ろしてもらいます。
ローンの本審査には、住民票などの公的書類、重要事項説明書、売買契約書などさまざまな書類を用意することになるため、事前に確認しておきましょう。
本審査の承認後、銀行と金銭消費貸借契約を結び、契約書に不備がなければ申込者の口座に資金が振り込まれます。この資金を使って不動産購入の支払いが完了したら、ついに物件の引き渡しです。
まとめ
物件を申し込んだら、不動産会社で売主と一緒に契約を結ぶことになります。不動産売買の経験がない人にとっては難しく感じてしまうかもしれませんが、わからないことは宅建士に質問すると丁寧に教えてもらえます。また、事前に契約書をチェックしておき、あらかじめ疑問点を挙げておくこともおすすめです。
契約を結んだ後は手付金を支払い、銀行で住宅ローンの本審査を依頼します。契約当日から銀行での手続きまでそれぞれ必要な持ち物が決まっているため、事前に用意しておくようにしておきたいですね。この記事を参考にして、納得のいく売買契約を目指しましょう!