2024-01-12

自宅の購入時にリフォームをする場合の流れとポイント

中古住宅を購入して自分好みにリフォームしたい場合、何から始めたらよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。ここではお部屋探しから、リフォーム完了までの流れ・段取りをお伝えします。

物件探し～リフォームまでの流れ

1.資金計画・物件探し

リフォーム込みでいくらの予算にするか資金計画を立てます。
ローンシミュレーションを使って、毎月の予算からいくらまで出せるかを計算してみましょう。また、勤続年数やお勤め先によって借り入れ金額も変わってくるので、不動産会社に相談しながら予算を決めていくのもよいでしょう。

2.内見

条件に合う物件が見つかったら、実際に見学にいきましょう。内装の雰囲気や間取りの印象にとらわれすぎないように、どこをリフォームしたら理想に近づくかをイメージするとよいでしょう。また想像がつきにくい時は、似た間取りのリフォーム済み物件を見ると、よりイメージが湧きやすくなります。

3.リフォーム見積もり依頼

リフォームを検討したい物件が見つかったら、リフォーム業者に要望を伝え、概算見積もりを出してもらいます。もし、壁を壊す・水回りの配置を変えるなど難しい工事を検討される場合は、工事業者に立ち会いを頼み、その場でできる・できないを判断してもらうのもよいでしょう。
見積もりを踏まえて、月々の支払でどこまでリフォーム費用をかけるか精査します。

4.物件の申込・銀行の事前審査

物件が決まったら、買付申込書を売主様に提出し契約に向けて進めます。もし銀行からの融資を受ける場合は、事前審査を依頼しましょう。金融機関によってはリフォーム一体型で住宅ローンと同じ金利で融資をしてもらえるところもあるので、一体型ローンを組む場合はリフォーム見積もりを提出することも忘れずに。

5.売買契約締結・銀行の本審査

事前審査が終わると、まずは売買契約の締結が行われます。契約締結が無事に終わったら、金融機関と契約している保証会社によって本審査が行われます。審査項目は事前審査と大きく変わりませんが、本審査では「本当にローンを返済できるかどうか」がより厳密に確認されます。
申込者の情報をより慎重に審査するため、結果が出るまで一般的に1〜3週間ほどかかります。

6.リフォームの仕様検討

概算見積を元に、コストを調整しながらやりたい箇所、削れそうな箇所などリフォームの仕様を細かく詰めていきます。水回りや床材などはパンフレットやサンプルを見て選ぶこともできますが、各メーカーがショールームを開催してるところもあるので、実際に足を運んで実物を見ながら決めていくのもよいでしょう。

7.工事請負契約・金消契約（物件）

リフォームプランがすべて決まったら、工事請負契約を交わします。設計図や仕様書・契約書類・見積書等を確認した上で、問題なければ署名捺印し締結となります。
また、住宅ローンを利用する場合は、銀行との金消契約※を引渡前に行います。

金消契約とは

「金銭消費貸借契約」の略で、借主（お客様）が貸主（銀行）から金銭を借り、将来、同じ金額を返すことを約束すること。

8.物件引渡・リフォーム工事開始

売主様・買主様・仲介会社担当・司法書士が集まり、所有権移転の最終手続きをします。
金銭の授受を行い、物件の鍵を受け取ってお引き渡し完了となります。引渡後、リフォーム工事が始まります。

9.リフォーム完了・引渡・金消契約（リフォーム）

リフォーム費用も借りる場合、銀行によっては物件とリフォーム2回に分けての金消契約が行われます。タイミングとしては、リフォーム代金を入金する前に手続きを行います。リフォーム工事が完了したら、現場監督とリフォーム担当立ち合いの元、工事個所をチェックし、お引き渡しとなります。
工事完了の確認後、リフォーム代金の支払いを行えば、手続きはすべて完了となります。

リフォーム業者の選び方

業者を選ぶ際、リフォーム経験者の意見はとても参考になります。
こちらのグラフは、国土交通省が発表した「リフォーム業者を選ぶ際に利用した情報収集方法」についてのグラフで、令和2年度の住宅市場動向調査の統計をまとめたものです。

グラフの上から2項目「以前からつきあいのあった業者」「知人からの紹介」を6割の方が選ばれているところを見ると、リフォーム業者を選ぶ際に、信頼できる知人または業者を頼る方が多いということがうかがえます。
不動産会社もリフォーム業者とお付き合いのあることが多いため、購入物件を仲介した不動産会社に直接聞いてみるのも一つの手です。予算重視か、どのような住まいにしたいか、工事後のメンテナンスは大丈夫かなど、より比重を置きたい点を明確にしながら、最適な業者にお願いしましょう。

令和2年度国土交通省「住宅市場動向調査」