住宅ローン契約のポイントを解説
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住宅ローンの本審査に通ったら、いよいよ住宅ローンの契約となります。
でも、住宅ローンの契約とは一体なにをするのか、どんな準備が必要なのか、いまいち分からないかと思います。
この記事では、住宅ローンの契約の流れについて一通り解説いたします。
住宅ローンの契約とは
マンションや一戸建てなどの物件を購入するにあたって、金融機関からお金を借り入れる「住宅ローン」を組む人がほとんどだと思います。この住宅ローンの本審査に通ったら、正式に住宅ローンの契約を結ぶことになります。
契約時には、貸主(金融機関)と借主(お金を借りる人)の間で契約書が取り交わされます。
住宅ローンで借り入れるお金は、何百万円、何千万円という大金ですから、口約束という訳にはいきません。
そこで、お互いにとって将来トラブルが起こらないように、必ず「住宅ローン契約書」が作成されます。
住宅ローン契約の種類
住宅ローンに関する契約にはいくつかの種類があるので、詳しく見ていきましょう。
金銭消費賃借契約
金銭消費貸借契約とは、住宅ローンを契約する際に、貸主(金融機関)と借主(お金を借りる人)で結ぶ契約です。
そして、その契約にあたって作成される書類が「金銭消費貸借契約書」となります。
これには、借入額・金利・返済期間など、とても重要な項目が記載されているので、契約時には内容に間違いがないか、しっかりと確認してください。
内容が正しければ、収入印紙を貼って、実印を押します。
抵当権設定契約
銀行で住宅ローンを契約すると、原則的に不動産に「抵当権」が設定されます。
借主(お金を借りる人)が万が一、ローンの返済が困難になり、返済ができなくなったとしたら、貸主(金融機関)は困ってしまいますよね。そのため、この万が一を想定して、「住宅ローンの返済ができなくなったら物件をもらいますよ」という取り決めを行います。そして、この権利のことを「抵当権」といい、抵当権が設定されると不動産の登記簿謄本に記載されます。
この抵当権設定契約も大きな取引なので、住宅ローンの契約時には、抵当権設定契約が取り交わされます。
団体信用生命保険
団体信用生命保険(以下、団信)は、住宅ローンの契約者が死亡、または高度障害状態になった場合にそなえる保険です。
住宅ローンの借入額は多額であることが一般的ですが、捉え方を変えるなら、多額の借金を背負うともいえます。
もし、多額の借金を残したまま契約者が死亡するようなことがあったら、遺族は、その借金を返していかなければなりません。
けれど、もし家族に返済能力がなかったとしたら、大変なことになってしまいますよね。
団信は、こうした万が一の事態になったとき、「住宅ローンの返済義務がなくなる」という保険です。住宅ローンによっては、団信の加入が必須のものと、そうでないものがあります。
また、団信に加入したくても、健康状態によっては入れない場合もあります。
保証委託契約
保証委託契約は、住宅ローンの借入れにおいて「保証会社」を利用する場合に必要となるものです。
住宅ローンがなんらかの理由で返済できなくなった場合、保証会社が借主の代わりに金融機関に対して返済をします。
そして、金融機関から「住宅ローンの債権」を譲り受けます。
このとき、借主(お金を借りている人)の住宅ローン返済義務がなくなるわけではありません。借主は、保証会社に返済していくことになります。
契約時の持ち物
住宅ローンの契約時には、必要なものをそろえて持って行く必要があります。
一般的な持ち物は、下記の通りです。
- 本人確認書類(免許証・パスポートなど)
- 住民票
- 印鑑登録証明書
- 実印
- 住宅ローン引き落とし用口座の通帳
- 銀行印
- 収入印紙
- その他、金融機関が提出を求める書類
<収入印紙>
収入印紙とは、契約書などの重要な書類に貼るもので、「印紙税」という税金です。
郵便局やコンビニで購入できます。
収入印紙の金額は、住宅ローンの借入額によって異なるので、事前に確認しておきましょう。
住宅ローン契約のポイント
住宅ローンの契約をするにあたって、「契約日をいつにするか」ということが重要になります。
一般的には、契約手続きをはじめてから融資が実行されるまでに、3日から7日ほどかかります。融資実行までの期間を考慮しなければ、予定していた日に融資が間に合わず、入居が先延ばしになってしまう可能性もあります。金融機関や不動産会社にしっかり確認しながら進めて、適切な契約日を設定しましょう。
住宅ローンの契約当日は、意外と忘れものが多く、冷や汗をかくことがよくあります。「忘れもののせいで契約できない」といった事態にならないように、事前にしっかり準備しておくことも大事です。
また、住宅ローンは相当長い期間にわたって支払い続けるものです。分からない点があれば、担当者にしっかり説明してもらい、納得の上で契約を結びましょう。
まとめ
以上、住宅ローンの契約に関することを、一通り解説いたしました。
聞きなれない言葉ばかりで、難しく感じるかも知れません。
しかし、金融機関と不動産会社の指示にしたがって、1つずつ進めて行けば大丈夫です!
途中、分からないことや心配なことが出てきたら、担当者に遠慮なく相談しましょう。