はじめての賃貸管理〜賃貸オーナーが行うべき建物管理とは?〜
- 賃貸管理
入居と退去が頻繁に発生する…空室がなかなか埋まらない…。
賃貸オーナーからすると、このような状態にはしておきたくありませんよね。
入居・退去には多くの手続きを必要とするため、賃貸管理にとられる時間が増えてしまいます。これらの原因の一つに、賃貸管理が行き届いていないという点が考えられるでしょう。
今回は、空室を防ぐために賃貸オーナーが重要視するべき賃貸管理のポイントを解説します。
賃貸管理をするうえで重要視するべきポイントとは?
オーナーが賃貸管理をするうえで重要視するべきポイントとは「入居者が住みやすい環境を整えて、長くお住まいいただくこと、満足度を下げないこと」です。
入居者が退去する理由は多く考えられます。転勤や結婚で家族構成が変わったなど、仕方ない理由もありますが、より良い物件を見つけた、隣人や管理会社とトラブルになった、設備や環境に不満があったなどの理由は、賃貸管理を適切に行っていれば防げたかもしれない理由です。
そのため、賃貸管理において、入居者の住みやすい環境を整えることは非常に重要だといえます。
管理が不十分であるときの影響は?
次に、賃貸管理が行き届いていないと、どのような影響があるかを解説します。
入居率の低下と空室期間の長期化につながる
オーナーは、建物の共用部分の清掃やメンテナンスをしなくてはいけません。共用部分とは、エントランスや廊下などの各部屋等の占有スペース以外を指します。これらは入居者全員が使用するスペースのため、清掃が行き届いていないと清潔感が失われ、入居者の満足度低下につながります。
この建物管理は、新築や築浅物件に関して、特に気を付けたほうがいい業務です。
なぜなら、新築や築浅物件を見に来るお客様は建物がきれいであることを想像して内見に来るからです。
新築であるにも関わらず、廊下が汚れていたり、エレベーターのボタンが指紋だらけになっていたりすると入居の意欲が低下してしまいます。また、築浅物件なのにエントランスの電気が切れていたりすることも管理が行き届いてない等の不信感につながってしまいます。
その結果、なかなか空室が埋まらずに時間だけが過ぎていくことになってしまいます。
最低限の原状回復のみだと次の入居者が決まらない
入居者が退去する際は、多くの場合、原状回復を行ってから退去すると賃貸借契約書で定められています。
原状回復とは、部屋を借りる前の状態に戻すのではなく、基本的には住んでいる間に消耗・破損した部分を回復させるだけの対応です。
そのため、原状回復のみしか行っていない状態で次の入居者を探しても、経っている年月分部屋は劣化しているため、なかなか入居者が決まらない原因になる可能性があります。
例えば、最低限の原状回復しか行われていない状態となると、冷蔵庫やテレビ裏の電気ヤケや、日照によるフローリングの色落ちなどがそのままの状態で入居者に案内されることになります。
これでは次の入居者がなかなか決まらないのも想像できますよね。
住みたくなるような物件とは?
では、実際にどのようなことを行うと、入居率が高い物件となるのでしょうか?
さまざまな提案がありますが、一例をご紹介いたします。
宅配ボックスの設置・増設を行う
近年の動向として、一人暮らし世帯や夫婦共働き世帯が増えており、住人全員が仕事・学校に行っているため、不在の時間が増えています。それに加えて、ネットショッピングの拡大が進み、宅配ボックスの重要性が増しています。
築年数が経っている物件だと宅配ボックスが無かったり、数が足りなかったりという状況も考えられます。このような状況は入居者にとって不便に感じる点であるため、新たな設置や増設は物件としての魅力や満足度の向上につながるでしょう。
オートロックの導入
特に一人暮らしの女性などは、防犯・セキュリティ面を気にする方が増えています。
そこでエントランスにオートロックを導入することで、そのような人でも安心して入居することが可能です。
オートロックに関しては、賃貸物件をネットで探す際にも必須条件として設定されることがありますので、導入することでより多くの人の希望条件に当てはまる物件となり、問い合わせを増やす効果も期待できます。
常駐の管理人を置く
入居者にとってトラブルや設備の故障があった際、すぐに相談できる管理人がいることで安心感を与えることができます。
管理人がいない場合は、管理会社に連絡をとるか、賃貸オーナーに直接相談しないといけません。管理会社や賃貸オーナーは深夜などいつでも対応できる訳ではないので、入居者の問題にすぐ対処できるという点においても、常駐する管理人のメリットは大きいです。
また、オートロックと同じように不審者への対応なども含めると、セキュリティ面においてもメリットがあります。
賃貸オーナーにとっては費用がかかってしまうかもしれませんが、管理費や共益費をうまく活用することで、支出を抑えながら入居率を高めることもできます。
最近は、入居者対応をオンラインで24時間行ってくれる外部サービスなどもあるため、スペースの問題等で管理人を置くことが難しい場合は不動産会社に相談してみましょう。
まとめ
今回は空室を防ぐために、オーナーがどのようなポイントを重要視して賃貸管理を行うべきかを解説しました。
清潔さを保つことはもちろんですが、時代に即したニーズをくみ取ることで、入居者の満足度も高まり、物件としての魅力も増します。どのような環境であれば住みやすい環境といえるか?を考えながら賃貸管理を行いましょう。